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お知らせ

地上波テレビの科学コミュニケーション効果を検証。ハリス理化学研究所 桝太一助教らの論文がJournal of Science Communication誌に掲載されました。

2025年7月1日 更新

 これまで日本の科学コミュニケーション分野において、地上波テレビの影響力とその特性に踏み込んだ研究はいまだ殆ど存在しておらず、重要な課題として指摘されていました。桝助教らは、マスメディアを通した科学コミュニケーション実践者でもある立場を活かし、日本のニュース番組「真相報道バンキシャ!」をケーススタディとして、「ブルーカーボン」という科学トピックに関する一般市民の知識量に番組視聴がもたらす影響について、web社会調査による定量的な検証を試みました。
 その結果、当該放送を通して「ブルーカーボン」という科学トピックに初めて接触した視聴者は、科学への関心度の高低に関わらず、非視聴者と比べて科学知識量が有意に高くなっていることが明らかになりました。また従来の科学コミュニケーション手法ではリーチが困難とされてきた科学低関心層においても、同様の傾向が確認されました。この結果は、地上波テレビのニュース番組が、多様な一般市民に対して幅広く科学的知識を伝達するという他の科学コミュニケーション手段とは異なる特性を有することを示しています。本研究は、メディアが多様化してきている今なお、科学コミュニケーションにおける地上波テレビの影響力と特性を改めて評価する必要性、さらにデジタルプラットフォームと補完し合うことで、より広範な科学コミュニケーションを実現できる可能性を示唆するものです。  
 本研究成果は、科学コミュニケーション分野の国際誌Journal of Science Communicationに2025年6月25日付でオンライン公開されました。 

論文題目
 Reevaluating broadcast television news and current affairs programs for communicating scientific knowledge in everyday natural settings in Japan

筆頭著者
 桝 太一(ハリス理化学研究所 助教)

共著者
 阿部 康人(社会学部 准教授)

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