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お知らせ
ハリス理化学研究所 鈴木祐太助教らによる二酸化炭素からのプロパン等の炭化水素の合成に関する論文がElectrochimica Acta誌に掲載されました。
2024年6月13日 更新
電気化学反応によりCO2を燃料や化成品の原料に変換するプロセスは、CO2を有効利用して有価物へとリサイクルするための有望な手法です。今回、ハリス理化学研究所 鈴木祐太助教を含む同志社大学の研究グループは、イオン液体と金属水酸化物を組み合わせた電解液を用いて、CO2から炭化水素ガスへの効率的な電気化学的変換が可能になることを発見しました。
本研究は、不燃性・高い沸点・広い電圧の作動範囲というユニークな特徴をもつイオン液体を電解液として使用することで、室温・大気圧下での純金属上においてCO2からプロパン等の炭化水素ガスを合成することを可能とします。この反応は、電極の触媒性に焦点を当ててきたこれまでの多くの先行研究とは異なり、電解液の調整に着目することで実現可能としました。また、本研究では、電極上でのCO2の相転移過程を界面計測と計算シミュレーションによって分子レベルで解明しました。本研究で明らかになった、CO2から有用炭化水素への新しい合成ルートに関する物理化学的知見は、CO2リサイクル技術の基盤を築き、炭素循環社会の実現へと貢献することが期待されます。
本研究成果は、電気化学系の国際科学誌Electrochimica Actaに2024年5月17日付でオンライン公開されました。また、米国科学系メディアEurekAlert!(AAAS)において紹介されました。
論文題目
Electrochemical synthesis of C2 and C3 hydrocarbons from CO2 on an Ag electrode in DEME-BF4 containing H2O and metal hydroxides
著者
野崎 紗矢(理工学研究科 博士前期課程 修了生)
鈴木 祐太(ハリス理化学研究所 助教)
後藤 琢也(理工学部 教授)
関連情報 | Electrochemical synthesis of C2 and C3 hydrocarbons from CO2 on an Ag electrode in DEME-BF4 containing H2O and metal hydroxides |
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